基本方針

 

業務遂行の基本方針 

長大橋保全のアセットマネジメントの一翼を担います

本州四国連絡橋は、代替路線のない重要な幹線道路ですので、劣化の初期段階での補修により長寿命化とライフサイクルコスト(LCC)の最小化を図る予防保全の考えに基づいて、点検から維持補修に至るまでの保全作業を行っています。また、長大橋の保全作業の実施にあたっては、アセットマネジメントの考え方を取り入れています。
当社では、点検要領に基づき、日常点検・定期点検や各種調査を実施し、適切な判定が行えるよう、結果の整理を行っています。また、補修が必要と判定された施設については、現場の環境や安全に配慮した補修方法を提案します。補修にあたっては、当社が開発した足場や工具を活用して施工の効率化を図っています。

 

予防保全管理 

予防保全とは

構造物の管理手法として予防保全と事後保全の考え方がありますが、本四連絡橋は予防保全の思想で管理を行っています。この予防保全は 構造物が性能低下を引き起こす前の劣化初期段階で補修を行い、経済的に長寿命化を図る方法です。
一方、事後保全は劣化が進んだ段階で補修 を行うもので、一般的に行われている対症療法的管理です。

米国の吊橋が教えるもの

米国にはブルックリン橋(1883年完成)を初め、百歳から百二十歳を超えた 高齢吊橋があります。今でもニューヨークのマンハッタンへ交通路として現役で活躍しています。
図は橋の補修費の累積と建設費との関係を示したもので、1975年以降急激に増加しています。これは必要なメンテナンスを行わなかったためで、既に建設に要した費用の2倍が投入されています。日常の管理をおろそかにした結果であり、我国の橋梁管理の貴重な教訓となっています。